夢の結集 「雑木林と八つの家」地元説明会 平成23年10月10日
鹿児島県姶良市にて進めている「雑木林と八つの家」分譲計画地、説明会やこの計画に参入していただく新進気鋭の若手建築家方々との打ち合わせを終えて、先ほど帰宅しました。
夢の住宅地がいよいよ実現します。その感動冷めやらぬまま、今、久々にこのブログに向き合います。
説明会の準備に忙殺されて、10日間もブログ更新が全くできませんでした・・・。
雑木の住空間、住まいを快適にする屋外空間作りについて、地方に行けばいくほど、その理解は浸透していないのが実際だと思います。
そんな中、雑木の庭の実例などほとんどない鹿児島県姶良市の駅前住宅地に、雑木林に包まれた分譲住宅地計画が進んでいます。
この住宅地の企画分譲は地元の姶良土地開発有限会社、建築参入は5名の若手建築家と地元の建設会社、そして全体の造園設計は私こと、高田造園設計事務所にて承りました。
10月8日、地元、鹿児島建設専門学校にて、雑木の住空間の一般説明会が開催されました。
専門学校の若い学生さんたちもこの企画に参加し、お手伝いしてくれました。
鹿児島建設専門学校の学生さんたちがつくってくれた「雑木林と八つの家」のイメージ模型を興味津津に見つめる子供たち。
会場のスライド前に、地元鹿児島の山中で田舎暮らしされている女性の方(写真左)が、野の花を美しく生けて飾って下さいました。
そして、写真右の女性は、私の地元千葉からはるばるこの企画に参加下さった私のお客様です。
さて、はるか遠い鹿児島の地で、果たしてどれほどの人が雑木の住空間つくりに興味を持って訪ねて来て下さるか、内心不安を抱えて乗り込んだものの、、、ふたを開けてみると満員御礼です。
これほど多くの人たちが、自然豊かな住環境作りに興味を持って集まって下さるとは、、感謝感激で涙が出そうです。
また、この企画を成功させるために尽力された地元の方々の大変な御苦労が偲ばれます。
これまで私たちがつくらせていただき、そして管理させていただいた庭や公共緑地スペースの実例をもとに、自然豊かな住環境がどれほどかけがえのないものか、そうした住空間をつくりだす植栽のポイントや管理のポイントについて、説明していきます。
皆さん、真剣に話を聞いて下さっている様子が、話しながらも熱く伝わってきます。
真剣に聞いて下さるお客様のおかげで、お話したいことが次々と、とめどもなくでてきます。
私が熱を帯びるにつれて、場の雰囲気が和やかになってくるのを感じました。
温かい空気に包まれて、「今回の住環境つくりを絶対に成功させなければならない。」 そんな使命感が燃え上がります。
「たくさんの方々が自然豊かな住環境を求めている、、、」そして、それをひたすら提供しようとしてきた私たちの努力もまた、無駄ではなかったと実感します。
これからの日本、より多くの方々、子育てに奮闘する普通の方々が、自然と共にある暮らしを実現していただけるように、燃える使命と新たなエネルギーが体の芯に注入されるのを感じます。
そしてこの方、今回の「雑木林と八つの家」分譲地の実際の造園施工していただくのは、熊本県阿蘇市、株式会社グリーンライフコガ代表取締役の古閑勝則さんです。
私にとっての無二の盟友です。
古閑さんとの出会いも、この夢のような企画が導いてくれたご縁と感じます。
遠い土地で大規模な工事を実行する場合、夢を共有して命運をともにできる盟友の存在が大きな力になります。
古閑さんの造園観は私と瓜二つでした。しかも、この素晴らしい企画に私と共に、無私になって力を尽くして下さる器の大きさ、なんという不思議な出会いでしょう。
薩摩の地が生み出した英雄、西郷隆盛の座右の銘、「敬天愛人」とあります。
「天を敬い、人を愛す。」 世の中を良き方向に導く原動力はまさにこの言葉にあるような気がします。
今、薩摩の地で、日本の街を美しく良き方向へ導くきっかけともなる可能性を秘めた素晴らしい街づくりが、いよいよ動き始めました。
次の日は、今回の企画に参入いただく建築家の方々への説明会です。あいさつされているのは、NPOちば山の中村真也氏です。
建築設計士の中村さんは、千葉県で育った木を使って、地元の千葉に地産地消の健康な家を作り続けています。私の家も中村さんに設計してもらいました。
そして、千葉の木を有効に活用してゆくことを通して、里山を守るための様々な活動にも力を尽くしています。
今、中村さんと私とで協力して、屋外と室内を繋げることで、風土に溶け込む自然豊かな住環境を増やすべく、様々な計画を進めている最中です。
私の地元千葉の中村さんも、今回の企画のためにはるばる鹿児島まで足を運んで下さいました。
企画にご参加いただく建築家方々へのレクチャーです
住む人にとって本当に豊かな住環境とは何か、本来最も大切なことを考えようとされる新進気鋭の素晴らしい建築家方々がお集まりくださいました。
彼らに、これからの日本の美しい街を築いてゆく可能性が託されます。
私も全身全霊を持って素晴らしい建築家方々に、屋外空間作りのノウハウの全てを伝えようと、熱くなるのを感じます。
「神がかり」とはこんなものだと実感します。。。
建築家方々とのお話を終えると、主催者の姶良土地開発の事務所の前で食事会が用意されていました。
会社の前の雑木の植栽は、グリーンライフコガの古閑さんの仕事です。この木立ちによって、殺風景だった砂利敷きの駐車スペースがこんな憩いの場として活かされる、心地よい広場になりました。
木々の素晴らしさ、私や古閑さんは、はっきりと知っています。それを、多くの人たちに、暮らしの環境の中に活かしてほしい、そんな私たちの想いが、この企画で結集されました。
「まちなか森暮らし」 8棟の分譲住宅地、そのうちの1棟が年内に完成します。そして、正月明けにはその植栽も終了します。
利害を越えて結集した私たちは、このプロジェクトにベストを尽くします。
美しく、故郷に誇りを持てる街つくりが日本に広がりますように。
美しい街づくり、自然樹木と共存できる街づくり、薩摩の地から、日本の街が変わってゆくかもしれません。
今回の企画、ご参加くださった皆様、そして関係者方々に心からの感謝を申し上げます。
どうもありがとうございました。