植物酵素作り講座のご案内と、つくば市緑地環境再生経過報告 平成28年11月14日
秋の雑木林、それに向かい合い静かに心を通わせることで、駆け抜けてきた一年間の心身疲れは心地よく癒され、その空気の優しさに包まれる中で、来年へと、未来に向けてすべきことを指し示してくれるようです。
秋の紅葉と雑木林の静けさはいち早く年の瀬を感じさせてくれます。
健康な森の林床ではこの時期、降り落ちたミズナラのどんぐりが根を出し、冬越しの準備を急いでいるかのようです。
最近、荒れた森ばかり目にすることが多くなった中、まれにこうした健康な大地に踏み入ると、心からの安堵とともに、無性に愛おしさを感じ、体内のエネルギーが高まる気がします。
大地の営み、いのちの輪、それを健康な形で未来へとつなぐため、こうしたいのちの息づく森の心地よさに背中を押される思いです。それを一身に背負ってこれからもさらに、頑張っていきたいと思います。
さて、遅くなりましたが、11月23日勤労感謝の日に予定しております、手作り野草酵素つくり講座は下記のとおりです。
講座名; キロン手作り野草酵素作りワークショップ&講座
講座内容;
身近な植物、野草、果実を発酵させることによって、安全でおいしく、そして体に良い植物酵素の培養を学び、実際に各自作りながら、ノウハウを学びます。
秋の果物や、周辺に普通に生えている野草、野菜から、酵素を作る方法を学びます。
講師;
「キロン癒しの自然食」山室紀子氏(五風十雨農場事務局)
講師略歴;
弟の障害により福祉職を歩み、医療の実態を目の当たりにし、現代医学や薬に疑問を持ち自然に即した生活を営む。
子供の植物アレルギーやアトピーに悩み、抜本的な改善を模索する。
美味しさや体の喜びを追求し、手軽に継続できる「手作り酵素」つくりに魅了されて8年目。
2年半前に埼玉県から山梨県北杜市へと移住。
南アルプスの麓、安全でエネルギーあふれる食材に恵まれ、天然素材でより効果的な酵素研究を続ける。
現在、関東各地で、移動販売&酵素を作る会を開催。全国の自然栽培農家さんを応援するため、農産物での酵素作りも実施。
キロンさんが作る手作り酵素の特徴
健康な土地のエネルギーあふれる山野草や、天然のフルーツ&野菜で発酵。
植物性乳酸菌をたっぷり含み、ミネラルとビタミンを意識し、絶えず酵素の力を高める工夫を続ける。
大根から作られた甜菜糖を愛用しつつも、極力糖分を減量し発酵にこだわり作っています。
非加熱のため、酵素は生きたまま体の隅々まで届き、瞬時に体温が上昇します。
腸が活性化しデトックス効果も高まります。子供からお年寄りまで、どなたにも効果的に用いていただけます。
日時;11月23日(水) 勤労感謝の日
午前9時15分開場 30分講座開始 14時~15時くらい終了予定
主催;NPO法人地球守 後援・協力;五風十雨農場、高田造園設計事務所
講座担当 竹内和恵(NPO法人地球守理事 セルフ庭作り設計、風和里代表)
開場;千葉市緑区高津戸町 高田造園ダーチャフィールド(外房線土気駅より徒歩15分)
駐車場あり。お申し込みの際、交通手段をお知らせください。
募集人数;ワークショップ作業参加者合計10名程度のほか、オブサーバー参加5~6名程度まで受付いたします。
また、お子様連れ大歓迎です。小さな子も安心してお連れください。
*実際に皆さんが作れるようになっていただくよう、濃密な内容の講座とするため、人数制限を設けさせていただきました。ご了承いただければ幸いです。
申し込み方法;
担当者まで電話または、高田造園設計事務所等にてメールでも受付いたします。
担当竹内和恵090-5501-4956
参加費; ワークショップ参加者;5000円(講習費・材料費込み。作った酵素は持ち帰りいただきます)
オブサーバー参加者;3000円 講習に参加いただき、実際に作る作業は見学いただきます。
ワーク参加者各自の酵素仕上がり量;2キロ酵素原液 約一リットル弱
出来上がりまでの流れ
1.当日、会場で仕込み、種菌を投入自宅へ持ち帰り
2.5日前後、自宅で材料を混ぜる
3.発酵 容器に2度漉し1週間熟成
4.完成、保存
持ち物;
屋外作業ですので動きやすい服装。雨カッパ、長靴、タオル、お弁当、
ワーク参加者;包丁まな板、大きめの笊またはカゴ(*希望があればこちらで事前に用意いたしますので、その際は必ずお申し付けください)
酵素を入れる仕込み容器 (果実酒8㍑サイズがベスト。混ぜるので、間口に手が入る大きさ*こちらでも容易可能)
他、使いたい果物など、600グラム程度(*なければ構いません)
果物購入のポイント
・国産・旬・新鮮・種のあるもの・可能な限り無農薬無化学肥料(果物を酵素液に漬けおくことで農薬成分を分解することもできます)
詳細は電話またはメールにてお問い合わせください。
さて、ついでに、一昨年の秋、つくば市内の住宅開発地の緑地環境改善にかかりました、春風台住宅地の改善経過を、写真にて簡単に報告いたします。
環境改善・植樹後2年経過。大型宅地開発の影響で土が固く締まり土中の水が広範囲に滞ってしまい、街路の樹木も健全に育たない環境を改善、植栽しました。
改善実証区はその一部、街路延長約100mにて、実施しました。
平坦な土地に溝を掘って土中の空気と水を動かし、そして土中の微生物環境多様化と共存効果を期して、植栽マウンドごとに密植混植を施しました。
吹きさらしの開発地にあって木々は健全な樹勢を保ち、風景としても環境としても育ってきている様子がわかります。
一方、実証区の隣接地に、同じ時期に従来の植栽方法によって植えられた木々は、土中滞水の影響を受けて根が伸長できず、枝先は枯れて成長せず、不健康な様相を見せていました。
道路を挟んで向かい合う対照区を比較すると、土中の水と空気を動かすことが健康な環境再生のための決定的なカギとなることが明らかに見えてきます。
この住宅地は接道部分12mもの幅の緑地帯を持つ、緑住農一体型の住宅地として計画されましたが、開発に伴う大規模造成によって壊してしまった土壌環境にいくら木を植えてもなかなか健康には育ちません。
植樹の周囲だけ良い土に入れ替えようが、根本たる土地の通気透水環境が改善されない限り、入れ替えた良土もすぐに硬化し、いのちを失います。
大地の力を徹底的に衰えさせてしまった現代において、我々は土の中の見えない世界にきちんと目を向けていかねばなりません。
一方で、土壌通気環境を改善して植樹した環境再生実証区の緑地帯は今や、開発によって激しく傷んだ環境にあってもここだけは力強く、良い環境を再生しようとしているようです。
木々が健康に育つ環境、それは人の健康にとっても大切です。植物も健全に育たない環境で人間だけ健康に生きられるなど、長い目で見れば本来あり得なるものではないはずです。
その土地に向き合い、あらゆるいのちが息づくことのできる大地の呼吸環境を取り戻すことこそ、豊かな環境を再生、蘇生してゆくカギとなる、この実証区の木々はそのことを証明してくれます。
一昨日、所用で訪ねた長野県諏訪郡の井戸尻遺跡。心地よいところです。縄文時代、この周辺には縄文集落が集中し、当時の日本の人口の10パーセントがこの地域に集中していたと言います。
八ヶ岳や南アルプス周辺の山々と、そこから土中に流れる清冽で力強い水脈環境が、豊かな土地を育み、そしてその土地の生産力の高さゆえに多くの人口を養いえたのでしょう。
豊かな環境、と言うと、つい目に見える緑ばかりを想いがちなものですが、本当の環境の豊かさは、見えない土の中の正常な呼吸と循環によって成り立つもの。
豊かな未来の環境を見据えて、コツコツと歩んでいきたいものです。